様々な特性を併せ持つフッ素樹脂。様々な分野で長年活躍し続けている事が、その優れた性能が非常に安定し、信頼できるものであることを証明しています。そんなフッ素樹脂の8つのチカラが私たちの暮らしを支えています。
1. 耐熱・耐低温性
融点が非常に高くほとんどが200℃以上。連続使用可能温度も150~260℃で、樹脂の中では最高クラスの耐熱性です。-196℃においても5%の伸びを示し、低温での耐衝撃性は、他のどんな樹脂よりも優れています。
2. 耐薬品性
ほとんどすべての化学薬品に対して安定し、侵されたり膨潤したりすることが無く、吸湿性・吸水性も0.00%と、際だった特性です。
※例外として高温高圧のフッ素ガスおよびフッ素化合物、熔融アルカリ金属にわずかに侵されます。
3. 低摩擦製
摩擦係数がきわめて小さく、PTFEは固体の中で最小の数値約0.04という特性を持っています。これは分子内の原子間結合力がおおきいため、相手材分子との間の分子間引力が小さくなるからです。
4. 非粘着性
他の樹脂に比べ接触角が非常に大きく、固体材料中最小の表面エネルギーです。この濡れにくい性質はつまり樹脂表面に接する物質が粘着したり、接着することはほとんど無いという良離型性を表します。
5. 難燃性
非常に燃えにくい有機材料で、他の樹脂やゴムが火災をあげる温度でも燃えません。材料が燃焼する、窒素ガス中の酸素温度(限界酸素指数)は95%以上です。※空気中の酸素濃度は約21%。
6. 電気絶縁性
あらゆる樹脂の中で誘電率、誘電正接が最も小さく、周波数、温度によってほとんど影響されません。また、優れた耐薬品性や非粘着性により水分の吸収や汚染が無く、アーク放電等による損傷も小さいので絶縁性を保ちます。
7. 耐候性
屋外で長時間使用しても特性の低下が認められません。PTFEおよびPEPは20年の暴露でも引張強度、伸びの低下は認められず、優れた対候性を示しています。
8. 純粋・無毒性
化学薬品に対して不活性で通常製品に可塑剤などの添加物を一切含まないために溶出物がほとんど無く、化学薬品の純度をそのまま保持できます。また、PTFEは人体に対し無毒で食品用途にも用いられます。