Flon News 2025年1月号を発行いたしました。
新年あけましておめでとうございます!旧年中は大変お世話になりました。本年も「フロンケミカル」を何卒よろしくお願い致します。2025年の干支である巳(乙巳(きのとみ))には「再生や変化を繰り返しながら柔軟に発展していく」という意味があるそうです。今年は明るい一年になると信じて、昨日より今日、今日より明日と常に成長できるよう頑張っていきましょう♪
さて本号では、最近になってまた各種メディアに取り上げられるようになってきました「PFAS」について、最新の情報をまとめました。ご参考になりましたら幸いです。
今月のContents
- PFASについて
- フッ素樹脂の現状について
- FLON LINE フロンケミカル総合カタログ NR60000版 価格・仕様訂正表 / 2025年1月14日適用分
PFASについて
日本におけるPFASへの対応については、「日本フルオロケミカルプロダクト協議会(FCJ)」によって積極的な働きかけが行われております。今回はFCJより発表されている“最近の動向”について、少しご紹介させていただきますね。
「特定PFAS」呼称の提案
最近何かとメディアで取り上げられるPFASには10,000種類以上の物質が含まれています。PFAS自体は“人工的なフッ素有機化合物”の総称であり、フッ素樹脂(PTFEやPFA等)は、もちろん100%PFASとなります。
現状、国際条約(POPs条約)において規制されているものは【PFOS、PFOA、PFHxSの塩及びそれら関連物質】の3物質群です。
しかしながら、ここ最近はPFOSおよびPFOAが代表的なPFASという表現の報道がなされており、「全てのPFASがPFOSやPFOAのように毒性や生物蓄積性などを有する」という誤った認識が拡散することが懸念されます。このため、FCJでは、規制対象とされた物質を「特定PFAS」と呼称し、他のPFASと区別することを提案しています。
パブコメ(パブリックコメント)の概要
2023年3月~9月、この期間は欧州化学品庁(ECHA)へ規制案に対するパブコメを提出することが可能でした。その結果について、各国の提出件数を下記にまとめます。
No. | 国名 | 件数 |
1 | スウェーデン | 1,369 |
2 | ドイツ | 1,298 |
3 | 日本 | 938 |
4 | ベルギー | 303 |
5 | 中国 | 262 |
6 | イタリア | 230 |
7 | アメリカ | 191 |
〈主なコメント内容〉
- 低懸念であるポリマーの規制適用除外
- フッ素ポリマーに代わる材料が無い用途の適用除外
- PFAS規制による、社会が被る損失
- グリーンディール等のイニシアチブ実現の為の必要性
- 規制運用上の課題(閾値をどう担保するか等)
今後のスケジュールについて
現在、提出されたパブコメを踏まえて、産業毎に審議が行われています。
順次審議が進められますが、私どもに関わりの深いPFAS製造や半導体分野などについてはまだ審議の時期が未定となっており、今後どのタイミングで審議されるのか、またその結果適用除外が認められるのかについて、注目していく必要があります。
まとめ
日本のFCJでは、規制対象とされた物質を「特定PFAS」と表現し、それ以外のPFASについては規制適用除外を求めています。
その適用除外が認められるかどうかについては、各国・各業種が提出したパブコメを踏まえて審議されます。我々フロンケミカルもフッ素樹脂を扱う身として他人事ではありません。引き続きしっかりと情報収集し、何かしらの進展が見られた際には、また皆様にご報告させていただきます。今後ともよろしくお願いします。
フッ素樹脂の現状について

これまで、原材料不足の影響から受注停止にしておりました「NR1008 PFA袋ナット」ですが、お待たせいたしました!ついに受注再開となりましたのでお知らせいたします。
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